就業フェアはこう魅せろ!!(病院編)
「ねぇねぇ、病院どこ聞いた〜?」
「すいませ〜ん、説明聴き疲れてない〜?」
「どうですかぁ?いい話聞けましたかぁ?」
今年も就業フェアに行ったんですよ。
ええ、まぁ、毎年行ってますんでね。
こちとらお手のもんですよ。
あっちはリクルートスーツのカワイイ学生さん、
そっちには母親同伴で参加している男子学生さん、
こっちは付き添いの母親なのか、はたまた一念発起の学生なのか?
あっ、そっちは赤ちゃん抱っこしてるやん!
この数年で学生も幅広い層になりました。
各病院ブースも様々な顔ぶれが。
就業フェアが再開場所となっている看護部長たち、
事務系職員なのか男性看護師なのかわからないスーツの男性職員、
病院関係者と思いきや、専門学校教員や予備校教員も、うじゃうじゃ。
もはや就業フェアもカオスと化してます。
ということで、今回は志向をかえてお届けしてみよう!
「未来の看護師ゲットだぜっ!就業フェアはこう魅せろ!!」
病院から就業フェア強制参加を言われたあなた!
毎年参加してるけど、すっかりやる気のないババァ!
コレ読んでしっかり勉強しろや!
※今回は雇用側の立場、すなわち病院側、看護部側の立場を書いています。
※就業フェアの参加者は「学生」「来年国試予定学生」を前提として書いています。
※「病院」「看護部」は統一せずに書きましたが、要するに「雇用側の立場」として同一意味です。
※いつもながら偏見に満ちてますので異論反論はあって当然ですのであしからず。
①そもそも学生は就業フェアで病院は決めない!
そもそも就業フェアってなんなんだ。
「自分が働く病院を品定めするための見本市」。
卒業間近の看護学生、なかには既卒者(すでに看護師)も参加するので、
看護師不足でヒーヒー言っている病院からすりゃ、ヨダレもんのイベントだ。
となれば、説明する病院側も熱くなるってなもんで、
ブースに来てくれた学生には、そりゃもう懇切丁寧に説明しちゃう。
しかし、ここで言いたい!
「学生は就業フェアで病院は決めない」ってこと。
いちいち丁寧にあらゆる説明をしたって、伝わらなきゃ意味がない。
しかも「就業フェア」だから2〜4つの病院の話を聞くわけで、
そんなのいちいち覚えられるワケがない。
だったら、何を伝えるのか。
「インターンシップに来てもらう」
これにのみ集中し、誘導する。
インターンシップに来た時に、色々な話をすればいい。
ブースに来てくれた学生に何を伝えればインターンシップに来ると読むのか?
そこに最大限の集中力を注ぎ、学生引きつけることこそが大切だ!
教育体制?給料?勤務形態?立地?専門性?
看護師だろ?学生をアセスメントしろ!
②グッズで学生を引っ張る時代は終わった!
一時期蔓延したノベルティグッズ!
どこも金をかけて、まー、作る作るっ!!
ボールペンだの、トートバッグだの、ポストイットだの、鏡だのぉぉ!
キティちゃんだの、ミッフィーちゃんだの、ディズニーだのぉぉぉ!!
俺の病院のような零細病院達は、指をくわえて観てたんですよね・・・・。
しかし!
しかししかし!!
結局は「病院も赤字」ですから徐々にノベルティグッズも減少気味ですが、
なによりもノベルティグッズに効力がなくなってきてます(と読んでます)。
なぜか?
それはズバリ!
「欲しくないから」。
今の学生さん、結構裕福ですよ。それに冷めてるし。
なにより、100均で買えそうなものバッカリあげても、ねぇ?
結局、ノベルティグッズってなんだろう?って考えたら、
「モノあげるからなんとかなるだろう的発想」
であって、病院側の安易な発想だと今は思うわけです。
それはもはや「学生を舐めてる」ってことだと思うんですよ(断言)。
モノで釣るんじゃなく、魅力で引きつけよう。
そして、学生にバラまく為に使うお金があるならば、
職員の為にバラまいて下さいよ、看護部長様。
③教育なんか推すな!
何と言っても「教育」でしょ。
どこも全力で教育体制を激推しです。
学生も、そりゃーもう真剣な眼差しで聞きますとも。
だけどね。
このご時世、教育体制がない病院はないですよ。
いわゆる大きい病院は真似出来ない内容を、
いわゆる小さい病院はできる範囲での内容を。
その「大小」を知るには「就業フェア」は最適です。
だけどね!
俺は思うわけですよ!
「看護師探しに来てるのに、学生探しに来てるみたいだ!」と。
俺みたいな偏屈野郎はだんだんフツフツと怒りすら湧くわけですよ(#・∀・)
「こいつら、舐めてんじゃねぇか?」
一応、看護師免許取得してから就職する前提での「就業フェア」なわけですよ。
なら「就業フェア」には「仕事場」を探しに来てるわけでしょ!
問われるのは「看護」「医療」「専門性」でしょ?
教育体制ちゅうのはあくまでもコッチの都合が先にあって、
「バカが臨床居たら困るから、この内容で一人前になってもらうからな!」
というフォロー体制なわけですよ!
それを最初から「教育体制はどうですか?」みたいに聞いてくる甘ちゃん達。
他人の命や人生に関わる生業(なりわい)が看護師だ。
もちろん、勉強したいのはわかる。
だけど、最初からそんな甘えた考えを受け入れたような姿勢を見せちゃダメだ!
「君は勉強しに来るわけじゃないよね?うちの病院の看護の質に興味はないかい?」
良い教育体制の病院が、良い看護提供できる病院でありたい。
伝えるべきことの本質は見誤ってはならない。
④魅せる努力をおこなるな!
職員旅行の写真をA4サイズにしてラミネート。
額縁に入れて患者さんと触れ合う写真を飾る。
プロジェクターを使って、壁にパワーポイントを映す。
クリアファイルに閉じた資料で、参加者に説明。
詳しくはコレを・・・とCDデータを手渡す。
などなど、各ブースは「違い」を見せようと躍起になっています。
だけど、学生からすれば全部「同じ」・・・・だと思うわけですよ。
要するに「アナログ」。
いわゆる学生の多くは1990代生まれ。
パソコンもゲームも携帯電話も多くの「デジタル」が当たり前の世代。
その世代に対して魅せ方が「古い」ということに気がついていないのが問題。
できれば、パンフレットではなくタブレットで説明をしたい。
プロジェクターで映すなら、大きめのモニターで映したい。
どれもそんなに難しいことじゃない。
ババァの時代は「夢に見た看護師」。
今の時代は「安定した職業として選んだ職業が看護師」。
ノベルティグッズに金をかけて印象付けるよりも、
「今の時代の就業フェアを実践している病院」を印象付けるほうが、
なによりもの「違い」になることに気がついて欲しい。
以上が、就業フェアに思うこと。
今現在、俺自身の病院が出来ていない事もあるのですが、
いい加減いろんな病院がきちんと取り組まないと、
ろくでもない就業フェアに成り下がると思うわけですよ。
看護師不足を嘆くなら、
意味のある取り組みと、意味のある時間のかけ方をしたい。
そして何よりも大切なのは、
「厳しくも素晴らしい看護の世界で一緒に働かないか?」
と、熱意を持って説明ができる職員を病院側が派遣できる事!
その看護師たちで就業フェアを行えば、
運命を変える就業フェアになるはず。
さぁさぁ、
就業フェアに参加するババァどもよ!
学生の運命を変えに行こう!!!