刹那的に生きるヒトに見える、というおはなし
一時期、ICT(感染対策チーム)として活動していて、
感染関連の勉強がとにかく楽しくてハマっていました。
ま、今となっては「感染に携わっている奴のほとんどが嫌い」なんですけどね。
(岩田健太郎先生は大好き)
その理由はまたいつか書きます(いつだ?)。
で、その時も当然ながら、プロレスは大好きでして、
一応、格闘技とかも見るんだけども、格闘技はそれほど好きではなくて、
とにかく、プロレスの「受けの美学」がかっこ良いのです。
日常のコミニュケーションでも、仕事の世界でも、
僕自身が「受けの美学」を大切にしていて、
自分がどう動いたら相手を輝かせるか、
というところはプロレスで学んだポイントだったりして、
結局それをができる人間は、
エンターテイメント性と犠牲心を兼ね備えています(キッパリ断言)。
で、ですね。
結局なんなんだ?てな話ですが、
別にプロレスがどうとか言いたいわけではなくて、
プロレスラーでも格闘家でもいるでしょ?
刺青というのかタトゥー、彫り込んでいる選手。
そこを今回言いたいわけでして。
突然ですいません。
わかるんですよ。
プロとして、その世界で生きていく覚悟として、彫り込んでいるのは。
だけど、どうしてもよぎるんですよ。
よもや職業病か?
そう、感染が気になるんだよぉ!
僕ら医療者にとって
「刺青=肝炎、を疑う」
じゃないですか(なんならもっとインパクトのある感染症も疑う)。
もちろん絶対じゃないけど、
もう癖のように反射的に考えてしまう。
ある意味、僕の頭のなかに「彫り込まれてしまっている」。
それくらい、ネガティブなものですよ、刺青やタトゥーは。
なので、刺青やタトゥーの選手を見たら
まず「どうなの?」と考えしまう。
更には、刺青やタトゥーがなくても、
デスマッチ形式の試合や、流血が凄まじい試合になると、
もう「感染」というキーワードが邪魔をして全く楽しめない。
なので、流血のない試合のほうが、まだ安心して楽しめるし、
デスマッチなどは生観戦しようとも思えない。
「観戦に行って感染してしまうかもしれない」
とまんざらシャレでもないくらい、マジで思ってしまう。
で、リングドクターは絶対手袋してるでしょ?
あれが余計に「感染症扱い」として医療者としての僕の気持ちを強くさせる。
PPE(個人防護具)としては最低限のアイテムなので、
医療者としてのマストアイテムなのはよくわかっているけど、
なんか変な気持ちになる。
例えば肝炎があれば、試合ができない、とするのはダメだと思う。
だけど、一生を左右させる感染症に罹患させるかもしれない、
という部分につながると思えば、
リングには上がるべきではない、とも思ってしまう。
けどまぁ、格闘家もプロレスも、
少しでも間違えれば死ぬかもしれない事をやっているワケで、
そんなこと考えたら、血液感染なんかどーでもいいのかもしれないけどね・・・。
と、年末の格闘技番組や、
芸能人やアーティストが彫り込んでいるタトゥーを見ていると、
いろいろ思ってしまうわけでした。
別にだからどうした!って言うこともない内容でした。